八ヶ岳南麓でモダンなお仏壇、創作家具、オーダーメイド家具、インテリア製品、オリジナルの茶道具などを製作している家具工房ZEROSSOの清水泰です。
今日は、「丸みのあるお仏壇・祈り」のお話です。
今回紹介するのは、これまでのZEROSSOのお仏壇のいくつかの定番スタイルとは、趣を異にする丸みを帯びたデザインのお仏壇「祈り」です。
一見するとお仏壇には見えないデザインという視点では、まったくお仏壇に見えないデザインかもしれません。「丸いお仏壇はないの?」という展示会でのお客様の言葉が頭に残っていて、いつかは作ってみたいと思っていました。この秋からスタートした陶芸家の森下真吾さんとのコラボの蓋物で、蓋を製作するプロセスがこれまでの家具作りとは少し異なることでとても新鮮でした。そのプロセスをお仏壇に活かせるのではと考えて、「丸みのあるお仏壇」に着手しました。
丸味とはいえ、丸太を削り出して作るのは扉の加工も考えるとハードルが高いので、これまで通りに四方留めで厚みのある板を組み合わせて製作しました。組んでからは、全体をたまご型のようにラインが流れるように削っていきました。それだけでは物足りなかったので、段差を付けた掘り込みを施して変化と動きをつけてみました。組んで形を作り出してはいるものの、指物的な四角いデザインとは全く印象が異なるユニークなフォルムになりました。
塗装の際に少し着色を施して、落ち着いた濃色にまとめてみました。
濃色の雰囲気も存在感を醸し出しています。
それ自体が祈りの対象のような、象徴的な立体のような、不思議な印象のお仏壇に仕上がりました。
扉も全体の曲面の中に連続して存在するかのような感じを意識してまとめています。のっぺりした感じになりそうだったので、いつものドット模様をアクセントに付けました。
扉を閉めるとマグネットで固定されるようになっています。取っ手は付いておらず、左側の扉下端に指を掛けて手前に引き、右側の扉は端部に指を掛けて引くことで、扉を開けることができます。左右の扉の合わせ目はS字状に緩やかにカーブしており、本体の段差模様からの流れが扉に続いています。扉を開けると、奥に見える背板の両端が少し明るめになっていてアクセントになっています。
土台も後付けではなく、削り出したまま土台になるようなデザインです。
中には低めの須弥壇が一つ。手前に出して置く使い方もできます。
御本尊やお位牌を須弥壇に乗せるイメージですが、使い方は自由です。
小さな骨壷を置いたり、遺品や写真を置いたり、、、。
決まった仏具を置く以外の選択肢も考えれます。
毎日手を合わせる方が、心を込められることが大切です。
昔からあるような大きくて煌びやかなお仏壇は、仏間もない現代の暮らしには合わなくなってきています。しかし、お仏壇を置きたい、しかもリビングなど暮らしの身近な場所に置きたい、というご希望を多くの方が持っていることも事実です。
新たなチャレンジとして今回製作した、丸味のあるお仏壇「祈り」。
お仏壇を求める方の一つの選択肢になれば幸いです。
■サイズ:幅365mm、高さ385mm、奥行き240mm
本体内寸 幅250mm、高さ280mm、奥行210mm
■材 料:ウォールナット、タモ(左右の背板、扉の芯)
■仕上げ:植物性ウレタンオイル着色仕上げ(オリオ2)
■価 格:300,000円(税込み、送料別)
今日は、「丸みのあるお仏壇・祈り」のお話でした。
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八ヶ岳の家具工房 ZEROSSO(ゼロッソ)
木の持つ風合いを最大限に活かし、デザイン性と機能性を兼ね備えた創作家具。
コンパクトで一見するとお仏壇には見えないデザインのお仏壇。
伝統を考慮しつつも、独創性に富む茶道具。
現代作家と老舗企業のコラボレーションから生まれた甲州印伝クロック。
遊び心に溢れたアート作品。
八ヶ岳南麓の家具工房、ZEROSSOから暮らしを豊かにする良質な木製品をお届け致します。
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