八ヶ岳南麓でモダンなお仏壇、創作家具、オーダーメイド家具、インテリア製品、オリジナルの茶道具などを製作している家具工房ZEROSSOの清水泰です。
今日は、「小さなお仏壇、厨子の製作過程」のお話です。
今回、珍しい朝鮮木を用いて小さなお仏壇、厨子を製作しました。その製作過程を少し紹介してみたいと思います。
1.まずは木取り。必要な材料を揃えて、少し大きめのサイズでカットして、しばらく乾燥させます。そしてしばらくの乾燥を経てから、厚みを決めて、必要なサイズにカット。本体は天板、地板、左右の側板、裏板の5枚の材料から成ります。組むための溝などを適宜加工して、裏板は組む前にオイルを1回塗装しておきます(写真参照)。
ちなみに、裏板を組む前に塗装するのは、材が縮んだ際に無塗装の部分が出てきて見苦しくなるのを防ぐためです。裏板が無垢材の場合には、塗装しておくと安心です。
また、この厨子の場合には蝶番を使わずにピンで扉を開閉する構造ですので、天地の板にピンを指すための穴をこの段階であけておきます。
2.本体を組み立てて、次に土台を組んで固定します。扉のピン穴にワッシャーをボンドで付けておきます。これで本体の加工は終了です(写真参照)
3.次に扉の加工です。薄い扉ですが、無垢板をそのまま使うと、反りが出たり収縮と膨張によるトラブルの元ですので、合板を作ります。薄い材を組んだ芯材を、表裏の板で挟んで接着します。今回は取っ手を付けずに扉を削り出して指の掛かりを作るスタイルですので、表の板はやや厚めになっています(写真参照)。
4.接着した扉を削って厚みを決めます。そし本体に合わせて高さと幅を決めてカットし、中央の合わせ目をカットします。そしてピンを挿す穴を開けてから、表面のフォルムを削り出していきます。表面の形状が決まったら、扉がうまく回転するように丸みを付けながら全体を調整します。扉の上部と本体にマグネットを埋め込み、本体に取り付けたストッパーを調整しつつ最終的な納まりを整えていきます。調整が完了したら、扉を仕上げます(写真参照)。
次回に完成品をご紹介致します!
今日は、「小さなお仏壇、厨子の製作過程」のお話でした。
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八ヶ岳の家具工房 ZEROSSO(ゼロッソ)
木の持つ風合いを最大限に活かし、デザイン性と機能性を兼ね備えた創作家具。
コンパクトで一見するとお仏壇には見えないデザインのお仏壇。
伝統を考慮しつつも、独創性に富む茶道具。
現代作家と老舗企業のコラボレーションから生まれた甲州印伝クロック。
遊び心に溢れたアート作品。
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