作品紹介 · 2021/04/30

カバのコンソール・製作過程その３　～オーダーメイド家具・キャビネット・お仏壇・テーブル・ベンチ・インテリア製品・家具工房ZEROSSOのブログ～

今日は、「カバのコンソール・製作過程その３」のお話です。

天板と板脚は、写真のようにうまく組み立てが完了しました。

さて、次はもう片側の脚の加工です。色々考えた末に、今回は久しぶりに「寄せ蟻」という伝統技法を使ってみることにしました。この先に製作予定の作品で、この技法を必ず使うものがあるため、今回敢えてこの技法を使うことにしました。

寄せ蟻というのは、部材を穴に落とし込んでから、スライドさせて蟻組みを効かせて納める方法です。日本の指物で伝統的に使われているもので、板の反り止め効果を狙ったり、テーブルの脚や違い棚の束などにも使われています。外からは構造が全く見えないので、指物の真骨頂みたいな技法ですね。

右の写真のようにほぞ穴を掘りました。狭い方の断面は台形になっていて、スライドさせると上には抜けない構造です。

このほぞ穴に合わせて、脚のほぞの加工を進めます。断面が台形の蟻ほぞの部分は、わずかにテーパーを付けていますので、スライドさせていくと徐々にきつくなります。ここがゆるゆるだと全く意味がなくなるため、少しずつ調整していきます。

この技法を作っていると、実によく考えられていると、毎回感心します。

次回は脚先の加工に進み、いよいよ本組です。

今日は、「カバのコンソール・製作過程その３」のお話でした。

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