八ヶ岳南麓でモダンなお仏壇、創作家具、オーダーメイド家具、インテリア製品、オリジナルの茶道具などを製作している家具工房ZEROSSOの清水泰です。
今日は、「最新作のお仏壇（タイトル未定）の解説／その２：扉のデザイン」のお話です。
観音開きスタイルの扉ですが、合わせ目が逆S字状になっていて、その中央に十文字のようなスキマが開いていて、そこに指を掛けて開くというスタイルです。以前に製作した抽斗箱で、このようなスキマを利用して引き出すという作品があり、そのデザインをお仏壇に登用してみたというものです。もちろんキリスト教を意識しての十文字ではなく、あくまでモチーフとして考えているものです。
扉は無垢材そのままではなく、芯材を両側から無垢材でサンドイッチした合板となっています。表の板は厚めなので、これを削り出して、十文字の部分が周辺よりも盛り上がるようにしています。横から見ると、扉の中央部分が高くなっているというユニークなフォルムをしています。
十文字のスキマの縁には、指が掛かりやすいように、掘り込みが施してあります。また、スキマを目立たせるために、本体と異なる濃色のウォールナットを奥に見えるようにしています。
最初にこのお仏壇に向かい合った時、どうやって開けるのかとふと考えて、そして指先をスキマに入れていくちょっとワクワクしたドキドキした感じになれば嬉しいです。
シンプルではありますが、とても目を惹くデザインですし、思った以上に開けやすくもあります。このようなお仏壇も現代の暮らしにはとても良いと考えています。
次回は、内側と裏側についてお話致します。
今日は、「最新作のお仏壇（タイトル未定）の解説／その２：扉のデザイン（全４回）」のお話でした。
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