お仏壇の扉のデザイン解説「框組の扉」～オーダーメイド家具・キャビネット・お仏壇・テーブル・ベンチ・インテリア製品・家具工房ZEROSSOのブログ～

八ヶ岳南麓でモダンなお仏壇、創作家具、オーダーメイド家具、インテリア製品、オリジナルの茶道具などを製作している家具工房ZEROSSOの清水泰です。

今日は、お仏壇の扉のデザイン解説「框組の扉」のお話です。

お仏壇のデザインについて、今回から数回にわたって、扉のデザインについて段階的に説明ししたいと思います。

扉のデザインは大きく分けて二つあります。「框（かまち）組」と「無垢板風」の二つです。

今回は「框（かまち）組の扉」についてのお話です。

框組とは、額縁のように木で枠を作り、その内側に溝を作り、鏡板と呼ぶ薄い板を挟み込んで全体をまとめる方法です。無垢材を用いる場合に、この方法は昔から様々な場所で使われてきました。木枠で囲まれた鏡板は、季節や気候、湿度の変化などで伸縮と膨張を繰り返しますが、この動きが溝の遊びの中で相殺されるため、木枠のサイズ自体への影響がありません。木枠自体が伸縮と膨張を繰り返す程度は僅かなので、扉の開閉にトラブルになることが最小限に抑えられることになります。このような理由から、広く使われてきたのです。

写真が框組の扉です。框組はきっちりとした印象の直線ですので、少しそれを和らげるために、このように敢えて左右の扉のサイズを変えることでその効果を狙っています。

また、木枠で組むことから、左右の扉の合わせ目は直線になることが多いです。逆に考えると、合わせ目を曲線にしたい場合には、框組を選ぶことは少ないということが言えます。